2005年5月31日火曜日

ゆっくりした日も

今月で初めてゆっくり過ごしています。よく休みの日は何してるんですか?と聞かれますが、何もしてません。練習をしない日はほとんどないと言ってもいいので、なかなか何をしよう、という発想が生まれてきませんね。
この所行けてませんが、フラメンコを習っています。ずっとやりたかったのですが、やっと生活が落ち着いたので始めました。でも定期的には行けないので上達は遅いです... 女性の踊りが有名ですが、男性のもすごいかっこいいです。情熱的なものはすべて好きです。
た まに料理も作ります。パリにいた頃は、フランス料理もどき?なんかも作っていたのですが、日本に帰ってきてからはだめですね....  ゆとりを持ってたまにはすごい手間隙かけて作ってみよう。 料理も音楽と同じですよね。僕の好みも、素材命!って感じです。そういえば音楽の好みも。

明 日からはまた関西です。ピアノトリオのコンサートにゲストで出るんですが、どのようにマリンバがはまるか?!弦楽器とは発声が違うので、音の硬さをどう調 整するかが悩みです。マリンバだけで演奏する時とはやっぱり変わってきますね。マレットを硬くするというか、どう絡むかという感じです。

このつたない日記を読んでくださっている方、ありがとうございます。
アクセスが2000件を超えているようです。もう少し時間ができれば、コンサートのギャラリーや曲目解説のページも作りたいのですが、もうしばらく?お待ちください。皆さんお体に気をつけて。

2005年5月24日火曜日

山梨に来て1年を過ぎて

河口湖の練習も、晴れた日なら寒さを感じなくなりました。いろんなコンサートが終わって帰ってくる場所が、この自然いっぱいの、豊かな場所であることに幸せを感じます。ここで感じたこと、音への焦点を見つけていって、
演 奏する場所に持っていけるというのは、とても面白いことだと思います。体を運ぶことであり、精神を運ぶことで、そこに至るまでの様々なものが絡み合って1 つのステージの時間に集約されるということは。またそうでありながらも、そのステージさえも1つの流れに過ぎないということもあり....

毎日、ここはこんな音かな、ここはこういう感じで弾くのがいいのかな?なんて地道な作業をやっています。

地味ですねー。
でも性格はそんなに地味でもないところもあるので、パアーっと発散したいなあというときはありますね。

2005年5月20日金曜日

西湖での練習

一日何もない日だと、朝だいたい十時くらいから練習を始めます。基本的には基礎練習をしてから、バッハの曲 などでその日の精神状態を確かめるようにしています。僕の先生は“ニュートラルな状態”ということをしつこく言われましたので、その状態から出発するよう にしています。
1曲たとえば1時間ずつ練習しても、6曲で6時間はすぐに過ぎてしまいます。今はまだ寒いので、7時くらいには切り上げてしまいま す。今やらなければいけない曲を1日で全部はできないですね。それに練習し始めのややこしい譜読みがいっぱいあると気が狂いそうに!なります... まあ 今がそんな状態なんですけど。

コンサートのある日は、夜本番なら13時くらいからリハーサルがあり、結構欲深く、ギリギリまで弾いてしま います。ホールに合わせてのバチ選びがいつも最大の悩みです。僕はほとんど持ち替えをしないので、ピッタリはまるバチがないとゲーってなりますが、何とか 調整して臨むしかありません。
マリンバのマレットには木の柄と籐の柄があるんですが、基本的にしならない木の柄は使いません。遊びの部分がないと音色が変化しないからです。

僕はわりといつも動きやすいラフな衣装なので、だいたい開場して練習が出来なくなってからは30分の間ボケーっとしています。開演5分前くらいになってから着替え始め、舞台裏にスタンバイします。
どうしようとか、あそこをこうしようとかあんまり考えません。こうなると自分の体がどういう状態かを確認しながら、ストレッチなどを軽くやって、すっきりと出ようと思っています。
完全にスポーツの感じですね。

2005年5月17日火曜日

浜松にて

土曜日から浜松でピアニストと合わせたりしながら練習しています。明日本番です。バッハから現代音楽まで、様々なタイプの作品を演奏するのですが、今さらながら難しいなあーというのが正直なところです。やってもやっても先はブラックホール....

正しい、正しくないなんていう音楽はやりたくないし、どこまで行っても好き!いい感じというのを如何に上っ面じゃなく正面からやれるか?それに尽きると思います。そのためには色んな方向から攻める必要があって、底なし沼のようです。楽譜は変わらずそこにあるのに。
時々、見えたかも?!という瞬間はありますが、同じように次やろうと思っても中々出来るもんではありません...

本番は何もかもがこわいし、何もかもがおもしろい。

そんな感じで本番の一日はいつも夢のように過ぎ去っていくのです。

明日はどうなるか?
ただ、作品に捧げる音がその空間を満たすように弾きたい。

とまあ、本番前はこんなモード?にもなるのです。

2005年5月12日木曜日

演奏会に向けて

河口湖での練習は気持ちいいですが、寒いっ!

明日からまたコンサートのために移動しますが、打楽器ソロのコンサートというものはとにかく毎回引越ししてる感じです。明日練習の後に荷造りしますが、その手順を今日は自分への確認も兼ねて書きます。(手抜き?)

ま ず、僕の場合は、楽譜とバチから整理します。練習のときはぐちゃぐちゃになってしまっているので、本番に使う楽譜と、その後のさらわなければいけない曲た ちを分けて、まとめます。多分今は、30曲くらいあると思います.... それをいつものカバンに入れて、それから、床に散乱しているマレット類を4本ずつまとめて、本番で使う可能性のあるものを(その中でも、確実に使うもの は、マリンバにぶら下げる袋に入れます。)バチ用カバンに入れます。これも一体何種類あるのか数えたことはないですが、やはり20セットくらいは最低持っ て行きます。といってもいつもあんまり持ち替えしないで同じのばっかり使っているのですが。
それから楽器を崩し始めます。僕が今乗っているのは汚 いステーションワゴンのような車ですが、そこに明日は、マリンバ、アフリカンドラム6個、トム4個、ボンゴ、フットバスドラム、あとスタンド類を積みま す。どう考えても不可能のようですが、入ります。っていうか入れます。

パズルのように楽器を積み込んだら、あとは衣装を何着かと、旅行セット、本番用の靴(ゴム底でましな見栄えのもの)、で出来上がり!

今はここまでの所要時間一人でやって、30~40分くらいで出来るようになりました。一人は気楽でいいもんです。

2005年5月8日日曜日

水に囲まれて

僕はもともと水分をすごい取る人で、水がいつも近くにあったらいいなーと思っていました。海も大好きですし。
河口湖の家は蛇口をひねると、富士山の天然水で、最高です。水道代も安いし。家の外に出たら、西湖が見えます。
人間の体質を4区分するという、誰かが書いてた?文章の中でも、僕は水だそうです。土とか、火とかのなかで。

これまで音楽を始めた時から、留学を経て、日本での生活....というところまで来ました。
クラシックを勉強しだしてから10年あまりが経ちましたが、僕にとっては自分の人生が大きく変わったなあ、とつくづく思います。
バンドをずっとやっていたら、音楽をやらなかったら...
やりたいことはいっぱいあって、絶対自分は音楽家で!という気持ちは全然今もないんですが、こんなに人生?生活に深みを与えてくれるものにいつも触れて生きていけるって幸せだなーとは思います。
猛烈な孤独感に苛まれるときもありますが、わりと演奏することにはむいているんじゃないかな?と時々!たまに!めったにありませんが思うときはあります。

2005年5月7日土曜日

河口湖へ移住します!

東京では、中心地に住んでいながらほとんど街に出なかったですね。今考えるともったいない...
世田谷は隣の家も接近しているし、打楽器の練習は苦労しました。トムなどは打面にタオルを置いて、パコパコって感じでやってました。
マリンバも思いっきりは弾けず、これはどこか探さないと、という気持ちが出てきました。コンサートも少しずつ増え、練習時間も制限があってはストレスです。
そ こで毎年行かせてもらっていた河口湖音楽祭の方々に「こんなところに住みたいです!」と前々から言っていたのですが、実際夢のようなことだと思ってはいま した。でも去年の6月に石井真木さんのアフロコンチェルトをやることになり、楽器を並べるスペースや、音量の大きさから、これは本当に引越ししなければ! ということで、河口湖に物件を探しに行き、紹介いただいた古民家に決めました。
そして去年の5月、ゴールデンウイークの大渋滞の中を4トントラックいっぱいの楽器とともに河口湖のとなり、西湖にやってきました。
そこは一階がワンフロアでだいたい50畳くらいあり、上はロフトのようになっている20畳のスペースです。(昔は蚕部屋だったようです)

広い!アフロのセットはさすがに部屋を埋め尽くしましたが、実際オーケストラとコンサートをやったサントリーホールの方が、セットする場所が狭かった!!fffの音量も全く気にせず、思う存分練習した日々でした。

2005年5月6日金曜日

そして本当に少しずつ

先生から教えてもらった精神の部分、心構え?などはしっかり心に刻み込んで、自由にやってみようという気にはなりました。
先生に教えていただいたことは鵜呑みにするなんて全くない僕なので、心にガツンと来た言葉をいろんな方向から吟味して、考え、やはり残っているものは一生のものです。
でもやはり怒られるかもしれませんが。(別に先生に怒られることが怖いのではなく、道がわからなくなるのが怖かったんです)

もともとジャズ、ロック、ポップス漬けだったので、クラシックが僕にとって一番遠い世界でした。それが一度はまって、死ぬまではまるなーと思ったのです。ピアノとかやっていたらそうだったでしょうね。

わりと突き進んでいくタイプで、あまりエネルギーを拡散させたくないと思っていた(決め込んでいた)のか他人の言葉には見向きもしませんでした。
それが少しずつ(質は変わりませんが)聞くスペースを作ろうという気になってきたのです。

今度は打楽器に

あれこれと音楽を聴きながらマリンバや打楽器に移し変えていく、それも意識的に、という作業をやっていたと思います。それまではとにかく好きなように好きな曲を弾く!というスタンスでなってきたので、頭打ちになったのでしょう。
お客さんのことを考えるというより、自分が何を弾きたいか?に思考回路はかたまっていたのですが、その何が弾きたいか?にはまる曲があまりなく、頭はほとんど停止状態。それから少しずつ、何を弾いたらいいのか?と外に意見を求めるようになりました。

それこそいろんな人がいろんな事を言って、まとまらないし、頭が拒否反応を起こしているようなことも、<待て!心をニュートラルにして聞くんだ>と言い聞かせていました。そんな中で、一つ一つじゃあ試していこうじゃないか、という気持ちになってきたのです。

習ってきた先生の影響も大きかったと思います。正統なクラシックを一切の奇をてらわずやってきたつもりだった僕にとって、素晴らしい先生方の教えに逆らうのは本当に不本意でした。

2005年5月5日木曜日

だんだん打楽器とシフトしてくる?

ウンウンうなっていたこの頃から、好きなものを徹底して聴いてみよう!という感じで、ソプラノのマリア・カラスとミケランジェリの音源をききまくりました。歌の先生に教わったことと照らし合わせながら...

ち なみにクラシックを始めてからもこの演奏が好き!というのはすごくはっきりしているんですが、この演奏家が好き!ってのはあまりないんです。でも一度こ れ!と思ったらはまらずにはいられない僕がのめりこんだアーティストは、五嶋みどり、ミケランジェリ、マリアカラス、(敬称略)この3人です。
もう本当に聴きまくり!とはこのこと。完全にその人の精神になったつもりでいましたからねー。

今ではヴァイオリンはクレーメルも好きだし、ピアニストはいっぱい好きな人いますが、歌はカラスしか聴きませんね。テノールは好きな人何人かいますけど。

自分も演奏している人だということを忘れて、えらそうに書いてしまいました。歌の先生に怒られるっ!

題名と全く関係ない?

失礼しました...

2005年5月4日水曜日

何がしたいのか?

河口湖は今日もとてもいい天気でした。まだ少し寒いですが、練習する間にも休憩で一歩外へ出たら、湖と山。気持ちいいー!僕の家からは富士山見えないんですけど....

日本に戻りたての頃は、そんな感じで悩んでばかり。ソロの作品も名曲は一通りすべてやったし、この曲をさらいたい!っていう欲求もあまりなくてバッハのシャコンヌとかばっかり弾いてたような気がする。
アレンジものはホントいい曲が大量にあって、やりたいものはたくさんあるんだけど、現代音楽は好きになれる曲が少ないし、さらってはみるもののやめた!ってのが多かったですね。

でも打楽器奏者なんだ、自分は!って言い聞かせて、やってました。

2005年5月3日火曜日

日本での生活が始まる......

演奏旅行から帰ってきました。

たくさんの楽器を引き連れて、日本に戻ってきました。いろん な場所に置かせてもらい、練習場所にも困りました。お知り合いの方に紹介していただき、世田谷のとても便利な場所(しかも一軒家!)に住むことができまし た。それでも楽器でいっぱいで、その間に寝るという感じでした。
練習だけモードから抜け出せない僕は、帰ってからも練習ばっかりしていました。演 奏で仕事..... それはなかなか大変で、自分から進んでアピールできない僕は言ってみればひきこもり?練習をしていれば安心で、満たされていた時期で したね。演奏会もソロにこだわっていたので、思うようにありませんでした。外国では現代音楽も問題なく演奏できたのですが、それはそのような土壌があった からでしょうね。

今まで芸術といわれるものが普通に存在して、周りもそうだった環境からの変化に戸惑い、何を表現することが本当にダイレクトに聴いている方々に伝わるのか考えまくったこの頃でした。