2005年4月23日土曜日

そんなこんなで...

ドイツに戻り、区切りの六月までは練習、練習.... それだけをやっていられることの幸せな期間でした。何も知らなかった僕が、クラシックを勉強し始めて10年、まだこれでも芸術の’芸’を知ったとは到底思 えません。先生にひたすらついて行きたかったのですが、自我からか全く同じ音楽の方向性ではいられずに、これからは自分自身で<核となるもの>を探してい かないといけないのかな~、と路頭に迷っておりました。
クラシックの演奏法は、自己表現というよりも、作品のオリジナルに(これは核ともいえます ね)焦点を合わせていくかということを大切にしています。ひとつの表現をとっても、それがどこから出てきているかをよくわかっていければならないと思いま す。歴史、作曲者、スタイル、などフィルターはたくさんあります。そこで路頭に迷ってしまうのです。

う~ん。

歌の先生は、たくさんのヒントと方向性を僕に与えてくれました。昨年まだ若くしてお亡くなりになってしまいました.... 先生に聞きたいこといっぱいあるのに.... 今になって更に更に、自分の不勉強を悔やみます。

ヴァイオリニストに惚れてクラシックを学び始め、打楽器というよりは、ピアノ、歌に近づきたかった僕が、改めてこの打楽器というものについて考え、向き合っていくことになったのはもうドイツから日本に帰ろうという頃になってからでした。(何事もおそい!)